【ヨガ】ヨガの王道・太陽礼拝Aの解説

医療・ヘルスケア

太陽礼拝(スーリヤ・ナマスカーラ)Aとは?

ヨガの代表的な「太陽礼拝A」は、連続した12のアーサナ(脊柱の前屈後屈の動きを繰り返し)をとることで、「一日の始まりに、太陽の恵みに感謝するという意味があります。

アーサナとはポーズや坐法と訳されます。
「安定し、快適な状態であることがアーサナである。」(ヨーガスートラより)

太陽礼拝の効果

太陽礼拝は毎日繰り返し行うことで以下のような効果が得られます。

効果
  • 精神的効果
    深い呼吸によって副交感神経が刺激され集中力アップ、ストレス解消に効果的です。毎朝行うことで、自身の体のささいな変化にも気づくことができるようになります。
  • 柔軟性アップ
    特に脊柱の前屈、後屈を繰り返すため、普段凝り固まりやすい体幹筋がほぐれやすくなり、肩こり腰痛などにも効果的です。
  • 脂肪燃焼
    血流の循環が良くなりむくみ改善や代謝の向上によりダイエット効果に期待できます。
  • 体幹深層の筋力(コア)向上
    体幹コアの部分に常に意識を向けてポーズをとるため、体幹筋力が向上し姿勢改善効果があります。
  • 体質改善
    末梢の血流もよくなるため冷え性、低血圧などにも効果的です。

健常な方は1日3~5セット行うことが理想だと言われています。
忙しい方や初心者は1日1回の実践でも充分です。一つひとつの呼吸を大切に、そして正しいアライメントでアーサナを行うことで適度な運動量となります。

太陽礼拝Aの全体の動きを知る

流派によって何通りも種類があるため正解はありません。また個々の難易度に合わせたアーサナを取り入れたり、太陽礼拝にいくつかのポーズを組み合わせてアレンジすることも可能です。
今回は基本的な流れを以下の動画で紹介します。

個々のアーサナを詳しく解説

1つひとつアーサナの効果やポイント、注意点を解説していきます。

①タダ・アーサナ/山のポーズ

・マット前方に立つ

・足裏全体を床につけ、息を吸いながら足裏で床を力強く押す

・両手を胸元で合唱したら、息を吐いて肩をリラックスさせる

ポイント
  • 足は閉じるのが基本ですが、拳ひとつ分スペースを開けて安定した姿勢を保っても大丈夫です。
  • 足裏3点(親指付け根、小指付け根、踵)均等に体重がかかっていることを意識しましょう。
  • ももの内側の筋(内転筋)、下腹部(骨盤底筋群や腹筋)に力を入れるように意識しましょう。
  • 骨盤や肩の高さに左右差がないか確認します。
  • 基本立位で猫背、反り腰、膝の変形(OまたはX脚)など姿勢が崩れていると、他のアーサナにも影響が出てしまいます。また正しい筋肉が使えないため、バランスや呼吸が崩れます。下図も参考に立位を整えましょう。

【参考】

骨盤の位置が正常(図内にある上前腸骨棘(ASIS)と恥骨結合(PS)を結ぶ線が床と垂直)となるように意識しましょう。そうすることで脊柱は自然なS字カーブをとりアライメントが整います。

【効果】

・正しい立位姿勢の獲得

・自分の脚の形や癖の改善

②ウールドゥヴァ・ハスタ・アーサナ/手を上げるポーズ

息を吸いながら両手を頭上に伸ばす(両手は外から回しあげても、斜め前方からあげても良いです。)

ポイント
  • 肩に痛みがある場合は無理に上げなくても大丈夫です。しっかり背骨の伸びを感じましょう。
  • 首の後ろがつまらないように、肩甲骨を下に下げるイメージで行いましょう。

【効果】

・体側のストレッチ

・肩関節の柔軟

③ウッターナ・アーサナ/立位の前屈

息を吐きながら股関節から体を曲げる

・両手を床につける

・足裏から息を吸って深く吐く

ポイント
  • 膝は曲がっていても大丈夫です。お腹と両ももがくっつけお尻を高く突き上げて脚裏全体の伸びを感じましょう。
  • お腹は常に力を入れましょう。
  • 首がつまらないように頭はリラックスさせます。

【効果】

  • 脚裏、腰部、殿部のストレッチ
  • 消化器官の活性化

④アルダ・ウッターナ・アーサナ/半分の前屈

息を吸いながら両手を床に添え、背骨を伸ばして目線を前に向ける。

ポイント
  • 背骨をまっすぐに伸ばしましょう。(背骨が丸まるようであれば、手は床でなくて良いです。)
  • 背骨が反り腰にならないよう注意しましょう。
  • 顔は上げますが、首の後ろがつまらないようにしましょう。

【効果】

  • 脚裏ストレッチ
  • 腹部、喉のストレッチ

⑤クンバカ・アーサナ/プランクポーズ/板のポーズ

  • 息を吐きながら両手をマットにつける
  • 片脚ずつ後ろへ伸ばす
ポイント
  • 頭の先から踵まで一直線になるよう意識します。腰が反ったらお尻が出ないよう、腹部、殿部に力を入れましょう。
  • 手のひら全体でマットを押し、肩甲骨を開くよう意識します。
  • 足裏で見えない壁を押すようにし、脚裏全体を伸ばしましょう。

【効果】

  • 体幹コアの筋力向上
  • 肩こり解消(肩甲骨周囲、特に前鋸筋の筋力向上による)
  • 上肢、手首が鍛えられる

⑥チャトゥランガ・ダンダ・アーサナ/手の平と足で支えられた杖のポーズ


板のポーズの状態から、息を吐きながら両脇を締め、両ひじを真っ直ぐ後ろに90度曲げる。上体は少し前にスライドさせる。

ポイント
  • 肘は開かずしっかり脇を締めます。
  • 腕だけでなく、腹部、背部にしっかり力を入れるよう意識しましょう。
  • 頭の先から踵まで一直線になるよう、反り腰等に気をつけましょう。

【効果】

・体幹コア筋力をはじめ、全身の筋力向上

このアーサナは初心者には比較的難しいポーズです。難しいポーズを無理に行うとケガの原因ともなり、心地良さを感じられないためアーサナとは言えません。まずは以下の軽減法8点のポーズで代償しましょう

【軽減法】アシュタンガ・ナマスカーラ/8点のポーズ

  • 板のポーズから両膝を床につける
  • 胸を少し前方へ下ろし、あごを床につけお尻は浮かせたままにする
  • 足を伸ばしお腹を床に下ろす

⑦ウールドゥヴァ・ムカ・シュヴァ・アーサナ/上向き犬のポーズ/アップドッグ

息を吸いながらつま先を返す。

・手の平はアンダーバストの横に置き、胸を開く意識で上体を起こして視線を斜め上に向ける。

・前もも、下腹部は引き上げる。

ポイント
  • 腰は反らさず鎖骨を斜め上に引き上げることで自然な弧を描く。
  • 肩甲骨を骨盤方向へ下げ首がつまらないようにする。

【効果】

  • 胸、腹部のストレッチ
  • 上下肢、体幹強化

⑧アドー・ムカ・シュヴァ・アーサナ/下を向いた犬のポーズ/ダウンドッグ

  • 足は腰幅に開き、息を吐きながらつま先を立て、お尻を高く持ち上げる
  • 足裏は床に下ろし、足裏と両手で床を押す
ポイント
  • つま先と膝は同じ方向に向けましょう。
  • 両足の裏が床につかない場合は、膝を曲げてつま先を立てたままでも大丈夫です。脚裏、背骨の伸びを感じましょう。
  • 手の平は全体でマットを捉えて押し上げます。
  • お尻尾骨から頭頂まで一直線になるよう意識しましょう。
  • 肩甲骨は広げ、骨盤方向へ上げるよう意識します。
  • 膝、肘の過伸展に注意します。

【効果】

  • 全身ストレッチと強化
  • 疲労緩和
  • 内臓機能調節

⑨アルダ・ウッターナ・アーサナ/半分の前屈

ダウンドッグから片足ずつ、またはジャンプインで前に戻ります。

④と同じため省略します。

⑩ウッターナ・アーサナ/立位の前屈

③と同じため省略します。

⑪ウールドゥヴァ・ハスタ・アーサナ/手を上げるポーズ

②と同じため省略します。

⑫タダ・アーサナ/山のポーズ

①と同じため省略します。

朝ヨガでスッキリポカポカ気持ち良い日になるよう太陽礼拝を習慣にしていきましょう!

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